気象予報士かんたん合格10の法則~文系の人の勉強をサポート!

ペーパー気象予報士のハルです。

ちょっと今回は文系の人むけの本を紹介してみたいと思います。

「気象予報士かんたん合格10の法則」(技術評論社・中島俊夫著)です。

といっても私自身は理系人間ですので、本当の意味では「文系の人の悩み」というのは分からないわけです。なぜこの本をご紹介しようと思ったかというと、いくつかの本を読んでみた中で「これは自分には思いつかないような悩みまで想定して書いているな」と感じたからです。

ちなみに著者の中島俊夫さんというのは有名な方ですよね。この本を読む前から何となくお名前を聞いたことがありました。ちなみにここにご本人のブログがあります。



式の形と意味の対応を最初に念入りに説明!

「式には意味がある」と力説!

本書の最大の特徴は恐らく一番最初の節「数式の意味を考えよう!」ですね。次のように始まっています。

僕が気象予報士を目指したときは、天気図記号や天気図の見かたを覚えたりするだけで、簡単になれるものだと思っていました。

(中略)

その中でも特に僕の頭を悩ませていたのが数式でした。僕は文系出身ですから、本当にこの数式だけは苦手でした。そこで本格的な気象の勉強に入る前に、まずは数式について少しお話ししていきます。

そして、本当に「こんなところまで戻るの?」というぐらい最初まで戻って説明してくれています。例えば「速度に時間をかけると距離が求まる」という誰でも知っている事実からスタートして、

「移動速度に移動時間をかければ移動距離が求まる」という文章を、もう少し短くすることはできないでしょうか?そこで登場するのが数式です。

と話を進めていきます。

さらに「×」を「・」にしたり省略したりすることや、関係式の両辺を何かで割り算したときに約分することなど、中学生ぐらいの内容まで戻って説明してくれています。

そこから徐々に「数式中のどれかの値を増やしたとき、別の値が増えるか減るか」といった式の見方や、「単位にも意味がある」ということをやさしく解きほぐしていきます。ここまでに5ページを費やしています。

優しすぎる低レベルな本か?

上で「中学生ぐらいの内容まで」と書きましたので「そんなに程度の低い本は要らん!」と思う人も出てきそうなのですが、私はそうは思いませんでした。

むしろ本書は「これ以上は戻れない」というぐらいギリギリのところまで話を掘り下げていて、「困ったらこの1ページ目に戻っておいで」とセーフティネットを張ってくれているのだと思います。

例えば、2番目の節は「なぜ気球は空を飛ぶのか?」と題して、「気体の状態方程式 P=ρRT」というものが出てきます。ここでさっそく先ほど説明した「数式中のどれかの値を増やしたとき、別の値が増えるか減るか」という考え方を使って、気球が空を飛ぶ理由を導いています。

この話の流れはとても素晴らしいと感じました。

数式の意味は理解した方がいい!

ハルの親戚の中学生に数学の苦手な子がいるのですが、その子は「公式の文字にやみくもに数字を代入して答えを出す」ということばかりするんですよね。

例えば速さの計算で「みはじ」という方法がありますが、この「み」と「は」に当てはまりそうな数字を問題文中から探して、当てはめて、割り算の筆算をするというような方法です。

この方法だと、たまたま代入に成功したときは答えが合うのですが、代入してはいけない数値を間違えて代入しても「自分がなぜ間違えたのか」を理解できないようなんですね。せいぜい「答えが違っているということは、何か代入を間違えたのだろう」と思うだけです。

こうなってしまうと、新しい設定の問題が出たときに歯が立ちません。気象予報というのは基本的には毎回新しい気象条件に基づいて行うものですから、決まり切った数式への数値代入だけで合格できるほど甘くはありません。

ちなみに、また今度ご紹介しようと思っている別の本「気象予報士かんたん合格ノート」(技術評論社・財目かおり著)という本もわりと文系寄りの視点で書かれていますが、やはり4ページ目に

理系科目だけは絶対無理という方は、数学・物理に固執せず、潔く諦めて、よく出てくる重要な数式を日本語で理解するようにしましょう。

とあります。

私も賛成です。そもそも理系の人は数式の記号の羅列を見たときに意味を感じることができますが、文系の人の場合はそこが辛いのだと思います。

ですが、数式の記号が受け容れられるかどうかは別として、数式が何かを意味しているという事実はあるわけです。ですので、文系・理系を問わず、その「意味」だけはきちんと押さえていくことが大切ではないかなと思います。

この本だけで十分か?

気象予報士試験の準備はこの本と問題集だけで十分かというと、それはちょっと自信ないですね・・・。

前にご紹介した「身につく気象の原理」もそうなのですが、これらの本は「勉強の第一歩」には向いていますが、全部の分野をバランスよく網羅していないような気がするので(あくまで気がするだけです・・・)、ちょっとモレが生じるかもしれません。

ですので不足部分が生じればもう少し普通のテキストで補う必要があるでしょう。とは言うものの、本書だけで解ける問題もかなりありますので、まずは本書で勉強してみて少し問題が解ける!ということを感じてみてはどうだろうかと思います。

文系の人にオススメ!

まあそんなわけで、これは「自分は文系人間だ」という気持ちのある人にオススメしたいですね!「いくら何でもそこまで言われなくても分かってるよ」と思うような部分もあるでしょうが、そこは読み飛ばせばいいです。むしろ「どれだけ分からなくなっても戻る部分がある」という風に考えていただければいいのではないかと思います。

逆に理系人間という自覚のある人にはあまり向かないかな・・・。理系っぽい人は「身につく気象の原理」とか「一般気象学」の方がとっつきやすいと思います。

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