過去問の使い方!単元別問題集とどう使い分けるのか?

ペーパー気象予報士のハルです。

勉強の計画には「問題集を解く」という期間が出てくるわけですが、そのときに単元別問題集と過去問をどのように使い分けるのかということについて考えをまとめておきたいと思います。いろいろな考えがあると思いますので一つの参考にしていただければ。

気象予報士試験を念頭に置いて書きますが、その他の試験勉強についてもほぼ同様に当てはまると思います。

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過去問集と単元別問題集の使い分け

そもそもどう違うのか

そもそも2冊も問題集を使う必要があるのかどうかですが、以下のように役割が違いますので、できれば過去問集と単元別問題集の両方ともを使った方がいいよな…ということは皆さん考えることだと思います。

過去問集
1回ごとの問題がセットになっているので、全体的な雰囲気を掴んだり時間配分の練習をするのに有用。
単元別問題集
単元別になっているので、問題演習の初期に有用。苦手分野だけ強化したい場合にも有用。

以下の記事ではもう少しこの辺の事情を掘り下げたいと思います。

単元別問題集は探索空間が狭いのでラク

ある程度勉強が進んで気象の内容が頭に入ってきた段階で問題演習に入るわけですが、そのときにいきなり過去問集を使ってしまうと「どの範囲の知識が問われるのかよく分からない」という中で問題を解くことになります。これは頭の負担が大きいです。

「探索空間」という概念があるそうなのですが(将棋の用語かもしれません)、人間は何かの問題に直面したときに「問題を解くための方法」をたくさん思い浮かべ、その中から最もよさそうな方法を採用するのだそうです。その「方法」が浮かんでいる仮想的な空間を「探索空間」というみたいです。ちょっと難しいですがここなどに説明があります。

過去問集には試験の全範囲からの出題が載っているわけですから、慣れていない人が問題を見ると「習った範囲のどこから知識を取り出せばいいのだろう」と迷ってしまって、それこそ膨大な探索空間を調べないといけなくなります。これは大変です。

しかし単元別問題集の場合は、例えば「気体の熱力学」などといったごく限られた単元の中で何問も問題が載っています。ですから問題を解く際には「気体の熱力学」という狭い探索空間の中を探せばいいので楽ちんですよね。楽をしながら類題を解いていくことによって、早くその単元に習熟することができます。

そしてここがポイントなのですが、1つの単元に慣れていくと、徐々に「気体の熱力学の知識を使うのは、どんな問われ方をしたときか」ということが分かってきます(分かってこない場合については後述)。そうなると、全然違う単元の問題を出されたときには「この問題は、気体の熱力学の知識で解くのではないな」ということが瞬時に判断できるようになります。ということは・・・そうです。探索空間を自分で狭めることができるわけです。

ちなみにここで「どうせ次の問題も熱力学でしょ」という姿勢で臨んでしまうと、どんな問いに対して熱力学の知識を使うのかを意識できなくなり、もったいないですよ。

過去問集は探索空間を狭める練習用

こうして単元別問題集を解き終わる頃には「どんな問われ方をしたら、どの知識を取り出せばよいか」ということが身についています(理想的には、ですが)。

この段階で過去問集に取り組むと、そこには様々な問題がある程度ランダムに出題されているわけですが、「この問題はあの知識だな」ということを判断しながら解いていくことができます。つまり、問題を見た瞬間に探索空間を最適な大きさに縮めて、その狭い探索空間の中から最適な手法を探していくということになります。

逆に単元別問題集を経由せずにいきなり過去問に取り組むと、この「探索空間を縮める」ということができないために非常に辛いのです。

このあたりの概念を図にしてみました。分かりやすくするために算数の問題を例にしています。大人であれば、算数的な問題に出会ったときに「これはかけ算を使うな。2桁×2桁だから筆算するか・・・」などという判断を瞬時にしていますが、実はこの判断は

  • かけ算を使う(探索空間を狭める)
  • 筆算をする(最適な解き方を選択)

という2段階の判断で成り立っているのではないか、というのがハルの認識です。

こちらの「将棋の探索空間の広さについて」という記事でも、ある程度将棋に慣れた棋士であれば探索空間はそんなに広くないだろうということが書かれています。将棋には詳しくないのですが、私も賛同します!

探索空間を狭めるのが下手な人はどうするのか?

さてここで問題があるのです。ここまでは「単元別問題集を使うと探索空間を狭めるのが上手になる」という、理想論みたいなことを述べてきました。ところが世の中にはそれがうまくいかない人もいます。

算数でいうと、問題を見たときに「この問題ってかけ算?わり算?」と聞いてしまうような人です。大人だとあまりいないと思うのですが、小学生ぐらいだとそこそこいそうな気がします(親戚の子を見ているとそう思います)。

こういう人は「かけ算だよ」と指示をすればその下の探索空間から解き方を選ぶことはできるのです。だけど自分で問題文を読んで「これはかけ算を使うべき局面だな」ということが判断できないわけです。

これは果たして克服できるものなのか?ハルは教育の専門家ではないのでよく分かりませんが、恐らく次のようになるのではないかと想像しています。

他の内容の勉強では探索空間を探し当てることができる人
適切な探索空間の狭め方を教えてもらえば大丈夫だと思います。例えば「○○という内容が聞かれたら××の知識を使うのですよ」というようなことです。
どの内容の勉強でも当てずっぽうに探索空間を決める人
こういう人は、まず気の持ちようから変えないといけないでしょう。小学校や中学校あたりの勉強を「丸暗記」で乗り切った人はこうなりやすいのでは・・・。

前者のような人は、書籍での独学よりも、勉強会を開いたり通信講座に参加したりする方がいいでしょうね。独りで勉強していると自分勝手な判断基準を使ってしまいますし、何より「探索空間を決めるための判断基準が必要なのだ」ということも気づかずに勉強してしまうでしょうから。

後者のような人はなおさら誰か人間の力を借りないとどうしようもないですね。問題文と解き方をセットで覚えてしまうようなタイプの人ですから、それだと気象予報士試験(に限らずほとんどの試験)はクリアできません。

まとめ+α

問題集の使い分けという観点から、単元別問題集・過去問集それぞれの役割について考えをまとめました。

単元別問題集は、狭い探索空間内での解き方の練習と、問題を見たときに「こう聞かれたらこの単元の知識を使えばいいんだな」ということを習得するために役立ちます。探索空間がどこであるかを判断する準備をするということです。

過去問集は、問題を見たときに探索空間がどこであるか判断する練習用に役立ちます。もちろん時間配分の練習などにも役立ちますけどね。

問題と解き方をセットで丸暗記して勉強を乗り切る癖がある人は、そのままだといろんな試験に対して適応できませんので、その姿勢そのものを改めるのがよいと思います(汗

なお、ここに書いていることは一般的な試験への対応方法ですので、もっと実務的な問題解決にはそのまま当てはまらないことも多いと思います。答えが明確に決まらない問題もあるでしょうから。そのあたりは読者の皆さんが各自考えていただければ。

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