木枯らし1号のような風の強い日は天気図で一目瞭然!

ペーパー気象予報士のハルです。

先日2017/10/30は東京地方・近畿地方の両方で「木枯らし1号」が吹いたと発表されました。調べてみると、東京と近畿で少しだけ基準が違うようですが、およそ次のようなことだそうです。

木枯らし1号の定義
10月半ばの晩秋から11月末の初冬の間に、初めて吹く毎秒8メートル以上の北よりの風のことです。気象庁では、東京地方と近畿地方でこのような冬になったことを感じさせるような風が吹いたとき、「木枯らし1号」のお知らせを発表しています。
出典: 気象庁 http://www.jma.go.jp/jma/kids/faq/a3_31.html

そして昨日11/4もかなり風が強かったです。そこでここ1週間の天気図を見比べてみると面白かったので記事にしておきます。


データは誰でも見ることができます

天気図をゲットする!

過去の天気図は気象庁から公開されています。

http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickmonthly.html

ここで望みの日付の天気図をダウンロードしましょう。毎日、3時・6時・9時・12時・15時・18時・21時の6つが公開されています(なぜか0時だけありません)。

風速・風向をゲットする!

風速・風向だけでなく、気温や降水量など、毎日のかなり細かいデータも気象庁から公開されています。1976年の分からあるみたいです。もちろん観測地点ごとです。

http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/

地点・年月日を指定し、「データの種類」というところで今回は「日ごとの値を表示」を選んでデータを調べました。

東京の風速を見てみると

2017年10月の「東京」観測所の最大風速を見ていくと(データはこちら)、4~6m/sの日が多いのですが、目を引くのは10/23の13.7m/sという値です。もっともこれは風向が南南東なので木枯らし1号の定義(北よりの風)を満たしません。台風21号が通過した日です。

その後初めて風速が8m/sを越えるのは10/30です(8.9m/s)。風向は北北西。気象庁から木枯らし1号の発表がなされた日です。

その後はしばらく風は弱まりましたが、昨日11/4は再び8.4m/s(北西)という強い風が吹きました。体感的にも納得できるデータです。ちなみに「木枯らし2号」という発表はしないことになっています。

「東京」観測所の最大風速
10/30 8.9m/s 北北西←初めて北寄りの風で8m/sを越えた
10/31 5.1m/s 北西
11/1 3.7m/s 北北西
11/2 4.4m/s 北北東
11/3 4.3m/s 北西
11/4 8.4m/s 北西←2回目(木枯らし2号とは言わない)

天気図を比べてみよう

ではここ1週間で風が強かった日とそれ以外の天気図(午前9時)を並べてみましょう。天気図の出典はいずれも気象庁で、以下のURLからたどりました。

出典URL: http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickmonthly.html

風が強かった2日(10/30,11/4)

風が弱かった4日(10/31~11/3)

ほら、一目瞭然だと思いませんか?風が強かった2日は天気図が縦縞模様になっています。間隔の狭い等圧線が南北に走っていて、いわゆる「西高東低」という冬型の気圧配置になっています。その間の4日間はその形が崩れています。おそらく天気予報では「冬型の気圧配置がゆるみ・・・」と表現された日ではないかと思います。

この記事では詳しい話は省略しますが、等圧線の間隔が狭いと風が強くなります。気圧の高い方から低い方に向かって空気が押されることで風が吹くわけですが、等圧線の間隔が狭いと「空気が押される力」が強くなり、したがって風が強くなるわけです。

台風が接近していた日の天気図

参考までに、10/23(最大風速13.7m/s・南南東)と10/29(最大風速6.4m/s・北北西)の2日分の天気図も見てみましょう(10/29だけ午後9時です)。

この2日はそれぞれ台風21号・22号が東京に接近していた日です。台風の周囲に間隔の狭い等圧線がありますので、確かに風が強そうだと感じます。ちなみに、仮に10/29に北北西から8m/s以上の風が吹いたとしても、それは台風のせいで吹いた風なので、木枯らし1号とは呼ばないだろうと思うんですが実際どうなのでしょう。

まとめ!

木枯らし1号は「西高東低(冬型)の気圧配置で、8m/s以上の北よりの風が吹いた」というときに東京地方・近畿地方に対してそれぞれ気象庁から発表されます。

木枯らし1号(10/30)から2号(笑 11/4)までの天気図を見比べてみると、風速が8m/sを越えるような日は等圧線の間隔が狭いという特徴が一目瞭然でした。木枯らし1号に限らず、朝のニュースで天気図を見て等圧線の間隔が狭ければ「今日は風が強そうだな」と分かるので便利です!

さて今日11/5の9時の天気図はこちらです。昨日に比べると等圧線の間隔が広く感じますね。恐らく昨日よりは風が弱いに違いありません。

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